「麻の葉」第23号
2019/01/31 (Thu) 23:55
麻布教育研究所通信「麻の葉」第23号
隔月(奇数月)で書きますと第18号(2018年3月31日)で言ってみてから、
1年になろうとしています。おかげさまでなんとかできておりまして、
ありがたいかぎりです。アウトプットを増やすという宣言も、この1年で
予想以上に実行できて、よかったなあと思っております。
この2月にも、また新しい論考を出していただくことになりました。
『学校運営』(全国公立学校教頭会誌)の2019年2月号です。
タイトルは、「学校の働き方改革~魅力ある学校づくりのために~」です。
同タイトルが、この2月号の特集テーマでして、その巻頭論説になります。
学力の向上・問題行動の減少・教職員の働き方改革の3つを短期間のうちに
まとめて実現した学校さんをあらためて取材させていただき、論説にまとめ
ました。こちらのページでバックナンバーの目次をご覧いただけるとともに、
ご購入もできるようです。最新号の目次も近日中に出ることでしょう。
http://kyotokai.jp/bulletin
この論説の主要部ではない1センテンスをご紹介します。
私にはよくあることなのですが、書いた後に「そういうことを考えて
いたんだ」と自分で気づかされたものです。
かつて、スローガンとスタンダードだけで成果が上がると
思い込まれていた学力向上や指導力改善と同様、働き方改革も
スローガンとルールづくりだけでは効果がないのである。
そんなに自分はスローガンがきらいだったんだ(笑) と思いました。
何がどうイヤなのか、いろいろな言い方があると思います。
上から目線という考え方もあるかもしれませんが、そこはさほど重要では
ないでしょう。上からでも下からでもよいものはよいのであろうと思います。
前回のスタンダード話に通じるのですが、自分事じゃない感覚がイヤなの
かなと思います。スローガンって、言っている本人はやるのは自分じゃない
誰かだと思っていますし、言われた人も、自分じゃない誰かがやるの
だろうと思っているし。実質、何も動かない、生まれないということに
なります。この実質のなさが、どうにも私は苦手なようです。
いま語源を調べたら、ほんとうに笑っちゃったのですけど、
from Scottish Gaelic sluagh-ghairm, from sluagh ‘army’ + gairm ‘shout’.
だそうです。なるほど苦手なわけです。いや、いにしえのケルト戦士は、
叫んだ人が自ら飛び込んだのでしょうけど、いまスローガンを叫ぶ人は、
自分では動かない人です。
昨今、右でも左でも、自説の声高な主張と、敵対者へのレッテル貼りが
流行っているかのようです。私の苦手なスローガンの仲間ですね。
自分が高校生のとき、倫理の先生(担任でもあった)が何かのときに
「大きな声に真実があったためしがない」
と言ったのを、50近くなったいまでも鮮明に覚えています。
私の隠れ座右の銘かもしれません。
私のこのメルマガも、なるべく大きくない声で続けていきたいと思います。
最後に話は戻りますが、『学校運営』誌の本文全体では、奇跡のような実践の
秘密の一端を明かしております。それは叫ばれたスローガンではなく、共有
されたビジョンのもとで全員が動く姿です。どうぞお手にとってご覧いただけ
ましたら幸いです。
http://kyotokai.jp/bulletin
村瀬公胤
一般社団法人麻布教育研究所 所長
(メルマガのバックナンバーURLが変わりました)
https://j.bmb.jp/bm/p/bn/list.php?i=mon109&no=all
隔月(奇数月)で書きますと第18号(2018年3月31日)で言ってみてから、
1年になろうとしています。おかげさまでなんとかできておりまして、
ありがたいかぎりです。アウトプットを増やすという宣言も、この1年で
予想以上に実行できて、よかったなあと思っております。
この2月にも、また新しい論考を出していただくことになりました。
『学校運営』(全国公立学校教頭会誌)の2019年2月号です。
タイトルは、「学校の働き方改革~魅力ある学校づくりのために~」です。
同タイトルが、この2月号の特集テーマでして、その巻頭論説になります。
学力の向上・問題行動の減少・教職員の働き方改革の3つを短期間のうちに
まとめて実現した学校さんをあらためて取材させていただき、論説にまとめ
ました。こちらのページでバックナンバーの目次をご覧いただけるとともに、
ご購入もできるようです。最新号の目次も近日中に出ることでしょう。
http://kyotokai.jp/bulletin
この論説の主要部ではない1センテンスをご紹介します。
私にはよくあることなのですが、書いた後に「そういうことを考えて
いたんだ」と自分で気づかされたものです。
かつて、スローガンとスタンダードだけで成果が上がると
思い込まれていた学力向上や指導力改善と同様、働き方改革も
スローガンとルールづくりだけでは効果がないのである。
そんなに自分はスローガンがきらいだったんだ(笑) と思いました。
何がどうイヤなのか、いろいろな言い方があると思います。
上から目線という考え方もあるかもしれませんが、そこはさほど重要では
ないでしょう。上からでも下からでもよいものはよいのであろうと思います。
前回のスタンダード話に通じるのですが、自分事じゃない感覚がイヤなの
かなと思います。スローガンって、言っている本人はやるのは自分じゃない
誰かだと思っていますし、言われた人も、自分じゃない誰かがやるの
だろうと思っているし。実質、何も動かない、生まれないということに
なります。この実質のなさが、どうにも私は苦手なようです。
いま語源を調べたら、ほんとうに笑っちゃったのですけど、
from Scottish Gaelic sluagh-ghairm, from sluagh ‘army’ + gairm ‘shout’.
だそうです。なるほど苦手なわけです。いや、いにしえのケルト戦士は、
叫んだ人が自ら飛び込んだのでしょうけど、いまスローガンを叫ぶ人は、
自分では動かない人です。
昨今、右でも左でも、自説の声高な主張と、敵対者へのレッテル貼りが
流行っているかのようです。私の苦手なスローガンの仲間ですね。
自分が高校生のとき、倫理の先生(担任でもあった)が何かのときに
「大きな声に真実があったためしがない」
と言ったのを、50近くなったいまでも鮮明に覚えています。
私の隠れ座右の銘かもしれません。
私のこのメルマガも、なるべく大きくない声で続けていきたいと思います。
最後に話は戻りますが、『学校運営』誌の本文全体では、奇跡のような実践の
秘密の一端を明かしております。それは叫ばれたスローガンではなく、共有
されたビジョンのもとで全員が動く姿です。どうぞお手にとってご覧いただけ
ましたら幸いです。
http://kyotokai.jp/bulletin
村瀬公胤
一般社団法人麻布教育研究所 所長
(メルマガのバックナンバーURLが変わりました)
https://j.bmb.jp/bm/p/bn/list.php?i=mon109&no=all