「麻の葉」第15号
2015/01/08 (Thu) 07:15
麻布教育研究所通信「麻の葉」第15号
2015年、あけましておめでとうございます。
昨年も、広い範囲でお仕事をさせていただき、いくつかの成果も
出すことができました。旧年中のご交誼に感謝いたします。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
アカデミックな成果としては、11月の世界授業研究学会 WALS @バンドン
(インドネシア)での発表もあるのですが、残念ながら、これはpublish
されておりません。一方、私の尊敬する学兄である、シンガポール
国立教育院のEisuke Saitoさんが中心になってとりまとめられた本が、
ついに昨秋、出版されました。
○書名
“Lesson Study for Learning Community: A guide to sustainable school reform"
○出版社にリンク
http://www.routledge.com/books/details/9780415843164/
○Amazonにリンク
http://amzn.to/1yBGfSL
編者の一人に私も名を連ねておりますが、私の貢献はほんのわずかです。
これから、もっともっと発信力のある研究者にならねばと思います。
さて、私の新年は、エチオピア・アジスアベバから始まりました。
12月31日に成田を出発し、ドバイ経由でアジスアベバに到着しました。
昨年9月からのミャンマーのプロジェクトで、私は「評価」担当になった
のですが、またこのエチオピアでも評価の開発に携わることになりました。
こちらのほうは、プロジェクト全体の主目的が評価の開発です。
エチオピアでは、8年生の小学校修了試験や10年生の中学校修了試験など、
節目ごとに試験があるのですが、これらが全て4択問題で構成されます。
その4択問題の枠組みを維持しながら、しかも新しいタイプの学力が測れる
ものにしたい、という、きわめて難しくそれだけに挑戦しがいのある仕事です。
http://j55.pw/53c4
(↑JICAのプロジェクト情報ページにとびます)
なお、今回の出張では、残念ながらじっさいの学校の見学には行く機会が
ありませんでした。教育省など中央の政府が業務の主な対象でしたので。
ただ、プロジェクトの同僚に、近隣の学校の様子を写真で見せてもらいました。
驚いたのは、どの教室もグループ学習の座席配置になっていることです。
JICAなど、これまでのいくつかの支援プロジェクトの成果であるとも思い
ますが、とにかくエチオピア(また同僚の話ではアフリカの多くの国)では、
グループ学習が当然になっているのだそうです。
そんなこともあって、”Learner Centered”であるとか、”Active Learning”
といったコンセプトは、よく普及しているのです。ただ、それにどれほどの
内実が伴っているのか、またそれは正当に評価されているのかという点で、
上記のプロジェクトが必要になってくるわけです。この視点から見れば、
日本もアジアもアフリカも、みな同じ challenge に直面しているのだろうと
思います。
いよいよ日本では、次の学習指導要領の話題が増えてきました。
アジアやアフリカのことを考えると、動きとしては遅いくらいの感もあり
ますが、これから日本の学校の先生たちの実力が発揮されるものと信じます。
そのお手伝いのためにも、自分の視野を広く持っておく必要を強く感じながら、
帰国の途についております。
村瀬公胤@ドバイ空港
一般社団法人麻布教育研究所 所長
名護市教育委員会 学校教育特任アドバイザー
2015年、あけましておめでとうございます。
昨年も、広い範囲でお仕事をさせていただき、いくつかの成果も
出すことができました。旧年中のご交誼に感謝いたします。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
アカデミックな成果としては、11月の世界授業研究学会 WALS @バンドン
(インドネシア)での発表もあるのですが、残念ながら、これはpublish
されておりません。一方、私の尊敬する学兄である、シンガポール
国立教育院のEisuke Saitoさんが中心になってとりまとめられた本が、
ついに昨秋、出版されました。
○書名
“Lesson Study for Learning Community: A guide to sustainable school reform"
○出版社にリンク
http://www.routledge.com/books/details/9780415843164/
○Amazonにリンク
http://amzn.to/1yBGfSL
編者の一人に私も名を連ねておりますが、私の貢献はほんのわずかです。
これから、もっともっと発信力のある研究者にならねばと思います。
さて、私の新年は、エチオピア・アジスアベバから始まりました。
12月31日に成田を出発し、ドバイ経由でアジスアベバに到着しました。
昨年9月からのミャンマーのプロジェクトで、私は「評価」担当になった
のですが、またこのエチオピアでも評価の開発に携わることになりました。
こちらのほうは、プロジェクト全体の主目的が評価の開発です。
エチオピアでは、8年生の小学校修了試験や10年生の中学校修了試験など、
節目ごとに試験があるのですが、これらが全て4択問題で構成されます。
その4択問題の枠組みを維持しながら、しかも新しいタイプの学力が測れる
ものにしたい、という、きわめて難しくそれだけに挑戦しがいのある仕事です。
http://j55.pw/53c4
(↑JICAのプロジェクト情報ページにとびます)
なお、今回の出張では、残念ながらじっさいの学校の見学には行く機会が
ありませんでした。教育省など中央の政府が業務の主な対象でしたので。
ただ、プロジェクトの同僚に、近隣の学校の様子を写真で見せてもらいました。
驚いたのは、どの教室もグループ学習の座席配置になっていることです。
JICAなど、これまでのいくつかの支援プロジェクトの成果であるとも思い
ますが、とにかくエチオピア(また同僚の話ではアフリカの多くの国)では、
グループ学習が当然になっているのだそうです。
そんなこともあって、”Learner Centered”であるとか、”Active Learning”
といったコンセプトは、よく普及しているのです。ただ、それにどれほどの
内実が伴っているのか、またそれは正当に評価されているのかという点で、
上記のプロジェクトが必要になってくるわけです。この視点から見れば、
日本もアジアもアフリカも、みな同じ challenge に直面しているのだろうと
思います。
いよいよ日本では、次の学習指導要領の話題が増えてきました。
アジアやアフリカのことを考えると、動きとしては遅いくらいの感もあり
ますが、これから日本の学校の先生たちの実力が発揮されるものと信じます。
そのお手伝いのためにも、自分の視野を広く持っておく必要を強く感じながら、
帰国の途についております。
村瀬公胤@ドバイ空港
一般社団法人麻布教育研究所 所長
名護市教育委員会 学校教育特任アドバイザー