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「麻の葉」第14号

2014/09/14 (Sun) 10:33
麻布教育研究所通信「麻の葉」第14号

 二学期も始まりました。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
 今夏の私は、例年よりも業務量が多く、東奔西走した感じでした。
名護市内の学校では、夏休みのいわゆる理論研として校内研に呼んで
いただく回数(校数)が昨年より増えましたし、市教委としても、
いくつかの小規模でより実践的なグループ研修が増えました。また、
名護市以外の沖縄県内で、学び合い・学びの共同体についての講演
依頼が増えたことも、今年の特徴かなと思います。

 さて、最近の話題としては、全国学力調査の沖縄県の躍進がある
でしょう。知り合いの方々から私も、「沖縄、どう?」って聞かれて
います。県内の学校現場の感じとしては、わりと冷静に受けとめて
いるかな、と見えます。
 ひとまず、“万年最下位”でなくなったことは、よかったことだと
思います。歴史文化的に、宿命かのように言われてさえいたところに、
努力すれば変わるのだとわかったことは、すべての関係者に勇気を
与えたと思います。
 いっぽうで、算数Aなどは、「こんなふうに上がっていいのかな」
と考えている人もいるようです。一時的な“対策”だけで、真の
授業改革がなされていないままに成績が上がっても、それは子ども
たちのためにも、学校教育全体のためにもよくないかもな、と冷静に
見つめながら、これからも努力を重ねようとされている方々がいます。
 先日はある校長先生が、「うちは、全国平均との差をちょっとだけ
縮めました。それがうれしいです。たくさん縮めようとしたら、どこか
で無理をして、子どもや先生を追いつめてしまいます。だから、ちょっと
だけ縮まったのは、正しいことをしている証拠ではないかと思いました」
と語られていました。確かな見識がますます重要な時代になりました。

 全国に目を転じてみれば、ともかく都道府県の差が縮まったことが
要点と言えましょう。いま見つめなければならないのは、県内の格差、
市町村内の格差、校内の格差です。秋田県と沖縄県の差の何倍の格差が
そこにあることでしょう。地方自治体の教育行政関係者が今後、もっと
気を使うべきなのは、対外的な順位の競争ではなく、内部にある格差の
解消です。
 こうした状況を明らかにしたことは、全国学力調査の現時点での
一つの到達点ではあります。そのうえで、この調査が、これから
どのような方向で進化、展開するのか、この点もまた気になります。
OECDのPISAや米国のNAEPのように、IRT(項目反応理論)による、
より精緻な政策評価の性格を持たせるのかどうか、中央政府としては
どのように考えているのでしょう。また、都道府県の順位だけではなく、
そうした政策的な側面にも関心を喚起できるマスメディアは出てくる
のかどうか、そちらも注目されます。ほんとうに問われているのは、
じつは大人のリテラシーです。

 この評価の問題にからんで、この秋から私の新しい業務が始まります。
1年ぶりにJICAプロジェクトに参加し、ミャンマーに行くことになりま
した。今年からJICAは、ミャンマーの小学校学習指導要領の全面改訂を
支援し、改訂作業から教科書の開発、指導法の研修など全ての面に関与
します。
http://www2.jica.go.jp/ja/announce/pdf/20140219_140024_1_01.pdf
 私が参加するのは、その中でアセスメントの担当です。指導要領が
変わって、指導法が変わって、その新しい学力がほんとうに子どもたちに
獲得されているのかどうか評価する方法の開発支援です。これは、私に
とって最も新しい分野であり、プレッシャーもありまsぐあ、わくわくしても
います。

 新しいと言えば、もう一つ私の仕事の幅が広がるプロジェクトが
名護市で始まりました。昨年度末に応募して採択された文科省の公募
事業で、インクルーシブ教育に関わるものです。
「発達障害の可能性のある児童生徒に対する早期支援研究事業」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main/006/h26/1350348.htm
「発達障害の可能性のある児童生徒に対する早期支援研究事業採択一覧」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2014/09/09/1350348_1.pdf
これもまた、私にとっては、大きな挑戦です。

では、ミャンマーに行ってまいります。
初めての国なので、とても緊張しています。

村瀬@成田

一般社団法人麻布教育研究所 所長
名護市教育委員会 学校教育特任アドバイザー