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「麻の葉」第7号

2012/12/01 (Sat) 21:18
麻布教育研究所通信「麻の葉」第7号

今週は、シンガポールで世界授業研究学会でした。
3日間の学会期間を終えて、いまシンガポール・チャンギ
空港でこれを書いています。そういえば、前回の麻の葉も
空港からでしたね。出張中のこうした時間でないと、なかなか
文章を書く時間がとれなくて、こんなふうになってしまい
ました。

今回の世界授業研究学会には、25か国から2000人あまりの
参加者があったそうです。地元シンガポールが800人ほど
ということですから、海外からでも1200人くらいの参加者
があったことになります。

国際学会は、お金も時間もかかりますが、それ以上のもの
が得られることもたしかです。とくに、旧知の友人たちと
の再会、新しい人との出会いは、お金には換算できません。
研究という、一見科学的な営みでも、根底は人とのつながり
だと思います。また、じっさいに会って話してみると、
様々な研究のヒントが得られるものです。そうした知的な
刺激ほど心地よいものはありません。

ちなみに、今回私が発表したのは、第5号でも紹介しました、
「保育者のクリティカル・シンキングの育成研修プログラムの
開発」についてです。自分としてもまったく新しい領域です。
ただ、これまでの私の研究スタンスの延長上には位置して
いると思います。先生/保育者が、自分の実践をどのように
省察するのか、また実践の中でどのように子どもたちの
物語を解釈するのかという点で、クリティカル・シンキング
というのは、とても重要なことだと考えています。今回、
共同研究者を得ることができて、新しい分野に踏み出す
ことができました。

一方、国内では、10-11月にかけてたくさんの学校さんを
訪問させていただきました。国立市さんおよび牛久市さん
では、市の指定研究発表ということで、多くの先生方に
学び合いで育つ子どもたちの姿を見ていただくことができ
ました。また、沖縄県名護市では、「名護市教育の日」の
行事で、講演をしてまいりました。学校が、そして地域が
学び合うことで、学力も向上し、地域の活性化も望むこと
ができるという視点についてお話ししました。当日の様子は
地元紙「琉球新報」で紹介されました。ちなみに、最近私は、
もうひとつの地元紙「沖縄タイムス」からコラム執筆の
ご依頼を受けまして、毎月第4土曜日に連載中です。

さらに、麻布教育研究所では、新しい事業を始めました。
いままで独立自営のコンサルタント業を名乗ってきたの
ですが、最近ともに何かをしてみようという仲間が集まって
きまして、一人ではできなかったことにも挑戦してみたい
と考えております。第一弾として、11月の中旬には、
シンガポールの学校の先生たち10名を、日本の学校視察
のスタディツアーとして受け入れました。やはりこれも
人とのつながりですが、シンガポールの齊藤英介さんから
学校のご紹介を受け、さらに知り合いの旅行代理店さんと
タッグを組み、そして、私がいままでお世話になってきた
日本の学校さんにお願いをして実現しました。訪問させて
いただいた学校さんには、あらためてここに感謝もうし
あげます。また、ほかにもたくさん日本の学校として
ご紹介したかったところもあるのですが、今回は時間の
制約もあり、限られた学校さんになってしまいました。
ぜひまた次の機会に、視察訪問をさせてください。
(立候補募集中です!)

その訪問の中で、私もシンガポールの制度について
おもしろいことをたくさん学びました。たとえば、
シンガポールでは、管理職登用の試験はないのだそう
です。これは日本の先生にはびっくりなのですが、
逆にシンガポールの先生たちには校長になるのに試験が
あると聞いて、びっくりです。「いったいどのような
試験なのですか」と聞かれてみて、こちらも、はっと
思います。いったい、どのようなペーパーテストなら
ば、その人が管理職にふさわしいと判定できるのか、
どれほど合理的な説明ができるでしょうか。私たちは
あたりまえに思っていることも、ときに再吟味して
みることが必要かもしれません。

そのような思いも込めて、いま麻布教育研究所では
もう一つ逆の方向のスタディツアーを考えています。
日本の先生が、東南アジアの学校を視察訪問すること
です。直近では、3月頃にインドネシアで実現できたら
というのが、いまの想定です。もちろんこれ以外にも
企画を考えてまいります。日本の学校の先生は、
とかく時間がないと言いがちですが、上にも述べた
ように、時間やお金に換えられない経験もあると思い
ます。もしこのメルマガの読者の方々にもご興味が
ある方がいらっしゃったら、ぜひコメントください。
とくにツアー期間については、いつが適当なのか、
学校関係者ではない私にはまだよくわからないのです。
ご教示いただければありがたく存じます。

村瀬公胤
麻布教育研究所