東京ビエンナーレジャーナル VOL.05
見なれぬ景色へ
2021.05.21
TOKYO BIENNALE 2020/2021

《SAVE DO ARイメージ図》2021、並河進制作
※2021年5月21日15:30に配信いたしました内容に誤りがございましたため、改めてお送りさせていただきます。お詫び申し上げます。

東京ビエンナーレの体験デザイン

はじめまして。東京ビエンナーレ2020/2021のエクスペリエンス・クリエイティブディレクターの並河進と申します。先日発表した東京ビエンナーレの 「+EX」についてご説明します。
「東京ビエンナーレのチケットは、どうあるべきか」という課題から、この企画は始まりました。街を舞台にした芸術祭の常ですが、無料でも鑑賞できる作品も多く含まれます。そうした前提において、チケットを購入した方にどんな特別な体験を提供できるか。
僕が着眼したのは、そもそも街というものが持っている多層性、そもそもアートというものが持っている多層性です。目に見えるものだけが、街ではないし、アートでもない。街には、過去があり、未来があり、人と人の関係がある。アートにも、文脈があり、作り手の想いがあり、鑑賞者の想像力をかきたてる余白がある。そうした「目に見えない多層的なもの」を提供することができたら、芸術祭のチケットの新しいありかたになるのではないか、と考えたのです。
東京ビエンナーレ2020/2021「+EX」では、チケットをお持ちの方が、スマートフォンをかざすと、作品の意図や文脈を語るストーリーテラーやAR作品が現れます。EXは、Experience(=体験)であり、Extra(=特別)です。現実の世界の作品たちや場所と、この 「+EX」がどう響き合うか、ぜひ楽しみにしていてください。
今回は、さらに、ひとりの作家としても、 AR作品「SAVE EDO」を出品することになりました。東京にある避難場所の位置に、新しい火消したち「避組」がARで出現します。避難場所を確認する防災アクションにもつながることを目指すプロジェクトです。こちらもご期待ください。
並河進
東京ビエンナーレ2020/2021 エクスペリエンスクリエイティブディレクター

CURRENT & UPCOMING INFORMATION

前売券発売中!

お得なパスポート前売券(4月26日~6月30日)発売中です!
一般2000円、学生1500円です。
合わせてウェッブサイトも更新しましたので内容をチェックして頂き、お得な前売券の購入を是非ご検討下さい。

メンバー募集|アートを実装するスクール「ソーシャルダイブ・スタディーズ」開講!

あなたと東京に「アートを実装する」アートプロジェクトスクールを開講
ソーシャルダイブ・スタディーズ(以下、SDS)は、街のさまざまな場やコミュニティに飛び込んで、アートプロジェクトを起こし、リードする「街のプレーヤー」を育成する3ヶ月半のプログラムです。

https://tb2020.jp/news/sds/

【求む!ボランティアタッフ|募集開始】

国際芸術祭「東京ビエンナーレ2020/2021」では、制作や広報、会期中の運営サポートをお願いできるボランティアスタッフを募集します。
・アーティストの制作サポート
・会場運営サポート
・地域の人々に向けた広報サポート
・会期中のイベント運営サポート
などなど


村山修二郎 「動く鉢」 オーナーとして植物を育てていただける方を募集します!<2021年春夏>

「動く土 動く植物」プロジェクトとは、都市における土や植物とのつながりと寄り添い、コミュニケーションのツールとして「動く鉢」を使った活動を展開していくアートプロジェクトです。「動く鉢」は秋田杉を使って箱状にした鉢植えにタイヤをつけて動かせる鉢のことです。愛犬家が犬を散歩するように、自ら育てている植物の鉢を移動させ、様々な人とのコミュニケーションのきっかけとなります。

https://tb2020.jp/news/202104_murayama/


家族の晩ご飯への招待と引き換えに絵画をプレゼントします

家族の晩ご飯へ贈られる絵画 東京編 / A PAINTING FOR A FAMILY DINNER, TOKYO

夫婦でもある2人組のアーティストが、東京北東エリアに住む家族の晩ご飯への招待と引き換えに絵画をプレゼントします。

現在の状況を考慮して、晩ご飯はZoom越しに行われます。
詳細はメール(residence_sd[at]3331.jp)にてお問い合わせください。

募集期間 2021年5月13日(木)~2021年6月13日(日)まで
*定員に達した時点で募集を終了させていただきます。


RECOMEND INFORMATION
東京ビエンナーレが発信する情報をピックアップしてご紹介します。

東京ビエンナーレ2020/2021の公式noteです。

参加アーティストやディレクター、市民委員会の方々等のインタビューや対談、寄稿記事、また作品の進捗などをご紹介いたします。

批評とメディアの実践のプロジェクト

東京ビエンナーレのプロジェクトの一つとして「リレーションズ:批評とメディアの実践のプロジェクト」を立ち上げます。このプロジェクトは、主としてウェブやソーシャルメディアを中心にデジタル化とグローバル化の時代の批評とメディアのあり方を考えると同時にその実践を行うことを目指します。

アートにまつわる言葉を編み、文字を綴ることを専門的に学ぶ学校

アートにまつわる言葉を編み、文字を綴ることを専門的に学ぶ学校「アートライティングスクール」のnoteサイトです。受講生の記事を中心に公開します。本校は「東京ビエンナーレ2020/2021」のソーシャルプロジェクトのひとつで、プロジェクトディレクターは美術評論家の福住廉です。

TOKYO BIENNALE note
INTERVIEW: 村山修二郎
愛犬家が犬を散歩するように、自ら育てている植物の鉢を移動させ、様々な人とのコミュニケーションを誘発する。東京の都市部で植物の鉢を引っ張りながら歩き、お互いの植物を愛であう人々の姿は想像するだけでほほ笑ましい。これはアーティスト村山修二郎が目論む「動く鉢」というプロジェクトだ。村山は、常に自然と人との関係を探りながら作品づくりを行う作家で、植物や花を画材として直接紙にこすりつけて絵を描く「緑画(りょくが)」という絵画の制作も行う。村山の活動と東京ビエンナーレにかける思いを伺った。(聞き手=上條桂子)


RELATIONS
眩暈 ――「イッツ・ア・スモールワールド:帝国の祭典と人間の展示」について
冨山一郎
「帝国主義のショーケース」。2021年2月6日から2月28日まで京都で開かれた「イッツ・ア・スモールワールド:帝国の祭典と人間の展示」の冒頭のあいさつ文には、このように記されている。帝国主義の拡大は、世界のモノと人を獲得しようとする欲望が蔓延していく過程でもあった。植民地とは領土的な地域であると同時に、こうした欲望の対象であるモノや人それ自体でもあったのである。そしてその欲望の対象とされたモノや人は、ロンドン、パリ、シカゴ、ニューヨークといった帝国の大都市に集められ、博覧会として展示された。また多くの場合、そこでは植民地の空間が再現され、人はそこに生きたまま展示されたのである。これがこの「帝国主義のショーケース」である。
Photo:撮影者不詳、来場者からもらったタバコを吸うイゴロットの若者(セントルイス万博)1904 年


アートライティングスクール
とまどいと向き合う時間
荒生真美
とまどい…。「CADAN:現代美術」展に入った瞬間に感じた気持ちである。なぜなら会場に作家の情報が少なかったからだ。通常、美術館やアートプロジェクトでは作品の意図や作家情報が印刷物やSNSで伝えられている。この会場は作品のスタイルもスケールもそれぞれで、どこをどう見るか焦点が定まらない。


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東京ビエンナーレ賛助会員のお申込について
「一般社団法人東京ビエンナーレ」では、東京ビエンナーレの運営・実施を支える「賛助会員」を募集いたします。市民を主体に東京で立ち上がる、新たな動きにご賛同頂ける個人・法人の皆様のご参加を心からお待ちしております。様々な形で東京ビエンナーレを知りながら、応援いただければ幸いです。

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東京ビエンナーレ2020/2021
見なれぬ景色へ ―純粋×切実×逸脱―

開催期間:2021年7月~9月
※会期は変更になる場合があります。

一般社団法人東京ビエンナーレ